こんにちは、北原です。

本年もよろしくお願い致します。

最近、「SIMフリー」や「格安SIM」というキーワードをよく耳にします。

スマートフォンやタブレット、USB型データ通信カードなどの「端末」を販売した通信事業者のSIMしか使用出来ないよう「ロック」を掛けられた端末ではなく、例外を除いてどの通信事業者発行のSIMカードでも利用可能な端末を俗に「SIMフリー端末」と呼んでいます。

このSIMフリー端末と組み合わせることを前提としたSIMカードが各社から積極的に販売されており、外出先でのインターネット接続が以前より格安に利用出来るようになりました。

そんな中、私自身たまに書店で見かけては拝読しているデジモノステーション 2016年2月号に、0SIM by so-netの「コラボSIMカード」が付録と知り、購入してみました。

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以前に au mimeo(マイメオ)のSIMが付録だった号もあったそうですがノーマークでした。

docomoのSIMロック端末かSIMフリー端末がお手元にあれば利用出来ます。

既にインターネット上で話題に事欠かない状態で、恐らくこの号を手にする読者さんの多くはスマートフォンやタブレット、モバイルルーターでの利用を想定しておられるように思いますが、私の場合は時々必要になる緊急用の回線として利用したく、「ヤマハ社製のルーターと組み合わせて使用した場合のパフォーマンス」について検証してみることにしました。

用意したもの

通信端末:NTT docomo (LG Electronics JP) L-02C

一昔前の Xi(クロッシィ)対応USB端末です。

今や中古品は数千円程度で購入出来るようです。

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コラボSIMのサイズはnano SIMなのに対しL-02Cはノーマルなので、アダプタで変換しました。

ファームウェアは当記事執筆現在最新の V10e

 

ルーター:YAMAHA RTX1200

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たまたま何の案件にも使用していなかった遊休中の当機を用意しました。

ファームウェアは当記事執筆現在最新の Ver.10.01.65

先述のL-02Cを前面のUSBポートに挿した状態ですと端末が大きく見えにくいですが、通信中はランプが点滅するそうです。今更気づきました。

ヤマハ社が手掛けたルーター製品の中で初めてUSB端子を搭載した製品です。検証中に「2008年のことかー」なんて振り返ったりもしました。

追記:

Yamaha SoundNetwork様のTwitterアカウント@yamaha_sn より直々にご指摘をいただき、同社ネットワーク機器で初めてUSBデータ通信端末に対応した製品はSRT100とのことです。お詫びし、訂正させていただきます。

恥ずかしながら、存じませんでした。

 

速度測定用PC

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Lenovo ThinkPad X230
intel Core-i 5 2.6GHz
128GB SSD
8GB DDR3 RAM
Microsoft Windows 7 Professional x64
Internet Explorer 11

 

その他

測定サイト:RBB SPEED TEST

測定場所:都内千代田区の弊社事務所内、ビル5階窓際

 

いざ測定

3種類の方法でそれぞれ3回にわたって計測、平均をとりました。

測定条件1:

RTX1200と測定用端末を有線LAN (1000Base-T) で接続。ファストパスなし

nofp01 nofp02 nofp03

平均:
上り:9.8Mbps
下り:5.1Mbps

 

測定条件2:

RTX1200と測定用端末を有線LAN (1000Base-T) で接続。ファストパスあり

fp01fp02 fp03

平均:
上り:11.4Mbps
下り:4.5Mbps

 

測定条件3:

測定用端末にL02CをUSBで直接接続

USB01USB02USB03

平均:
上り:27.9Mbps
下り:11.1Mbps

 

ファストパスとは

少々脱線しますが、ヤマハ社製のネットワーク機器を扱って高速に通信する上で便利な機能なのでご紹介させていただきます。

参考:http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/fastpath/

今回は大差ありませんでしたが、固定回線環境では明らかな差が出ます。特別な理由がない限り、私は初期設定段階で有効にしています。

ヤマハ社製に限らず、日頃からコンソール・ポートを持つL2/L3機器の場合はLANケーブルとコンソールの2本を接続して設定しますが、今回も前出の写真のように接続し、ファストパスの有効/無効を切り替えました。

 

ファストパスを有効にする。

 

有効化されたファストパスを無効化する。

もしくは

既定ではnormalです。

 

総括

USB直接接続が最も高速であることは想定内でした。しかしながらどの条件であってもかつてのかつてのADSL回線並みの速度がコンスタントに出ていました。

今回はたまたまRTX1200でしたが、後発であるRTX810、FWX120、RTX1210ではどんな結果が出たのか気になるところです。

いずれの条件もWi-Fiが介在しないので、モバイルルーターを用いた場合は速度が落ち乱高下したと思われます。通話には使えないSIMカードなので試していませんが、「データ通信専用タブレット(スマートフォン)」として活用するのが速度面では最も有利な気がします。

 

 

最後に、この検証に発生した通信量についてユーザーWEBから確認した結果を載せておきます。

sonet

当記事を執筆した前日に開通させ、翌日(本日)に検証、夕刻時点での速報値で183MBとのことです。用途次第では無償枠の500MBなんてあっという間ですが、追加費用を払っても格安であることを考えると、心強い予備回線を手に入れた思いです。